2014 あきおおた国際音楽祭 with Bechstein

「ライナー・キュッヒルとウィーンの仲間」キュッヒル・トリオ

世界の憧れのウィーンフィルのコンサートマスターが音楽祭に...


2014年報告

 今、安芸太田町にはこれもまた町の宝“ほたる”が乱舞しています。皆様におかれましてはご健勝のこととお悦び申し上げます。

 去る6月29日に開催しました 第3回2014あきおおた国際音楽祭 with Bechstein 「ライナー・キュッヒルとウイーンの仲間」を開催するにあたり、多大なご尽力ご協力をいただきましたこと、心よりお礼申し上げます。お陰を持ちましてコンサートは大盛況のうちに終えることができました。この度は世界最高峰のプレイヤーをお迎えするという企画で、まだまだ未熟なスタッフ一同スタートから大変緊張しましたが、チケットは早々に完売しお断りをしなければいけないほどの状況でした。
安芸太田町教育委員会 商工会さま 観光協会さま 神楽団の皆さまなど町の大きな組織からのご支援がいただけたことも大変心強く、この音楽祭が今後ますます発展していく手ごたえと大きな責任を感じました。
安芸太田町のどこかで生まれた最初の一滴が澤になり太田川となり沢山の町を通り海に繋がるように、1台のピアノが人の心を繋ぎ仲間を増やし、豊かで平和で子育てしやすい地域作りの一助になれるのではないかと、素晴らしい演奏を聴きながらこれからの活動の勇気と元気を戴きました。
しかしながら、地元の方から「クラシック大好きなのに新聞で初めて知って残念だ」とお電話を戴き、私たちにまだまだたくさんの課題があることも学びました。

次回は10月9日。アメリカから若手ピアニストと広島市在住の小学生によるピアノコンサートと、地元の子どもを対象にした公開ピアノレッスンを予定しています。スタッフ一同初心に帰り努力していく所存でございます。今後ともご指導ご鞭撻いただきますようお願い申し上げお礼の言葉とさせていただきます。

追伸 ウイーンには有名な“ウイーンの森”があります。ウイーンから来られた3人は、翌朝三段峡を散策され“安芸太田の森”の素晴らしさを堪能し帰路につかれました。

概要

※おかげさまで大好評頂きましてコンサートチケット完売致しました。本当に皆様ありがとうございました。

日時:2014年6月29日

場所:戸河内ふれあいセンター

広島県山県郡安芸太田町戸河内759−1 戸河内ふれあいセンター

演奏:

  • ヴァイオリン:ライナー・キュッヒル
  • チェロ:ヴィルムヘルム・プレーガル
  • ピアノ:シュテファン・シュトルイスニック

広島ゆかりの若手演奏家

笛:こと 笙:水島和夫 琴:木原朋子 歌:中川詩歩 編曲・ピアノ:坪北沙綾香

予定プログラム:

  • モーツアルトW. A. Mozart/
    ピアノ・ソナタ第11番イ長調「トルコ行進曲付き」K.331
  • ベートーヴェンL.v. Beethoven/
    ヴァイオリン・ソナタ第5番 ヘ長調 op.24「春」
  • シューベルト F. Schubert/ピアノ三重奏曲第1番 変ロ長調 Op.99
  • 《Opening performance》
    こと(笛)、木原朋子(箏)、水島和夫(笙)、中川詩歩(歌)、坪北紗綾香(編曲・ピアノ)
  • 故郷の記憶
    人の数だけ故郷がある。
    この曲で表現されるのは、その故郷に吹く風、流れる水、そして大地。
    様々な故郷の記憶を合わせて、音楽も対話をしながら、新しい故郷を作り出していく。

2014年Players

ライナー・キュッヒル(ヴァイオリン)
Rainer Küchl, Violin

1950年オーストリア、ワイドホーフェン・アン・デア・イプス市生まれ。11歳よりヴァイオリンを始め、14歳にてウィ-ン国立音楽アカデミーに入学。67年よりソロ活動を開始。ウィ-ン・フィルをはじめ、ウィ-ン響、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団、NHK交響楽団等のオーケストラ、並びに指揮者ではアバド、ベーム、バーンスタインらと共演。同時に数々のリサイタルや録音を行う。71年ウィ-ン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィ-ン国立歌劇場管弦楽団のコンサートマスターに就任。同年ウィ-ン・フィルの仲間とキュッヒル弦楽四重奏団を結成(外国、CDなどではウィ-ン・ムジ-クフェライン・カルテット)。82年ウィ-ン国立音楽アカデミー(現ウィ-ン国立音楽大学)教授に就任。85年ザルツブルグ州知事より金功労勲章受章。88年オーストリア共和国より学術、芸術に対するオーストリア名誉十字勲章受章。92年バッキンガム宮殿にてチャールズ皇太子、ダイアナ妃主催のショルティ80歳の誕生パ-ティにて世界代表コンサートマスターを務める。94年オーストリア共和国に対する功績として共和国より大名誉勲章を受章。95年ジュネーブにおける国連50周年記念式典および98年長野冬季オリンピックにて世界代表コンサートマスターをつとめる。2001年ウィ-ン・フィル創設以来、現役のコンサートマスターとしては初めてウィ-ン国立歌劇場の名誉会員に選ばれる。10年川崎市より市の名誉国際親善大使に任命。同年11月日本政府より旭日中綬章受章。現在、ウィ-ン・フィルハーモニー管弦楽団、ウィ-ン国立歌劇場管弦楽団、ホーフブルグカペレ、第一コンサートマスター。ウィ-ン国立音楽大学正教授。キュッヒル弦楽四重奏団、ウィ-ン・リングアンサンブルリーダー。その他、ソロ活動、審査員ウィ-ン・フィル委員会メンバーを務める。

ヴィルムヘルム・プレーガル
Wilhelm E. Pfleger

ヴィルヘルム・E・プレーガルはケルンテン州マルニッツ生まれ。8歳でチェロを始める。ザルツブルクのモーツァルテウム音大予備科に入学。後にウィーン音楽学校、ウィーン国立音楽大学に移りウォルフガング・ヘルツァーに師事する。シュテファン・クロプフィッチュのクラスを優等で卒業、クラーゲンフルト州主催コンクールで1位となる。ソロ・チェリストとしては、ウィーン・オーケストラ・ソサエティ、ザルツブルク・プロ・ムジカ、ウィーン・ユース・フィルハーモニーで演奏、ライナー・キュッヒルとも共演(ダブルコンチェルト)。ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のザルツブルクでの国際セミナーに参加後、アイルランド国立交響楽団のセカンド・リーダーとなり、オーケストラ奏者の地位を確立。その後、グラーツ歌劇場(グラーツ・フィルハーモニー管弦楽団)でチェロ奏者を務め、2013年にソロ・デビューしたケルンテン交響楽団のソロ奏者に就任。夏は教育活動に力を入れ、ウィーン・ヤング・フィルハーモニーではオーケストラ・セミナーを、グーテンシュタインではマスタークラスを受け持っている。

ステファン・シュトロイスニック(ピアノ)
Stefan Stroissinig, Piano

ウィーン生まれのピアニスト。7歳でピアノを始め、オレグ・マイセンベルクに師事。その後ダニエル・バレンボイムらの指導を受ける。11歳から演奏活動を始める。ウィーン楽友協会、ベルリン・フィルハーモニーをはじめアメリカや日本でも演奏をおこなう。グレータ・エーリクソン国際ピアノ・コンクール(スウェーデン)で最優秀賞、EMCY賞を受賞。2002年スイスのクララ・ハスキル国際ピアノ・コンクールのファイナリストとなった。11年、ウィーン・コンツェルトハウスでリサイタル・デビュー。その直後、リンツのブルックナーハウスで、ハインリヒ・シフ指揮によるベートーベンのピアノ協奏曲第2番でソロを務め、レコーディングも行う。室内楽では、ハインリヒ・シフ、今井信子、服部譲二、イザベル・ファン・クーレンらと共演、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団のメンバーでもある。更に、ザルツブルク音楽祭など有名な音楽祭に招待されている。ラジオ、TVの録音でも活躍。リストのピアノソナタ・ロ短調ほかの録音で、10年11月、オーストリア放送協会の『パスティッチョ賞』を受賞した。演奏活動の傍ら、グラーツ国立音楽大学(オーストリア)で教鞭をとる。

opening performance

こと(笛)

広島市出身。神楽団員である父親の影響で5歳から神楽笛を、19歳から篠笛を独学で始める。苅屋形神楽団所属。入団以来、県内各地での神楽競演大会樂の部にて数々の賞を受ける。他のジャンルとの共演も多数。近年では篠笛をメインとしたバンドにて自ら作曲した音楽を展開。夏川りみアルバムや角川映画「源氏物語~千年の謎」劇中音楽等参加。Japan EXPO 2012(フランス)や中近東など、海外での演奏も多数。 日本伝統芸能を背景に世界で活躍する注目のアーティスト。

木原朋子(箏)

広島市出身。 2000年箏曲コンクールにて優良賞受賞 、2004年沢井箏曲院会長賞受賞、 2010年NHK新春コンサートに出演。その他多数のTV等に出演。2011年ひろしま日独交流記念コンサート広島・ドイツ公演に出演 。第19回賢順記念全国箏曲コンクール銀賞及び福岡県知事賞受賞 等多数の賞を受賞。現在、エリザベト音楽大学大学院博士課程に在籍 。沢井箏曲院教師 比治山女子中学・高等学校非常勤講師 エリザベト音楽大学T.A.。

水島和夫(笙)

広島市出身。伊勢市の皇學館大学で神道を学ぶ傍ら、雅楽演奏を学ぶ。大学卒業後は神職として神社奉仕の道を進む。現在、東京水天宮で奉仕しながら、伝統の確かな継承と更なる発展を目指して笙の製作・演奏に取り組んでいる。日本でも数少ない笙職人の一人。 古典雅楽においては笙・右舞・楽箏を担当。

中川詩歩(歌)

広島市出身。エリザベト音楽大学声楽専攻卒業。同大学院修士課程修了。卒業演奏会、新人演奏会に出演。宗教音楽作品のソリストやオペレッタ、被爆ピアノ平和コンサート、12’フラワーフェスティバル開会式演奏、広島交響楽団との共演等、地元広島を中心に様々な演奏活動を行う。ウィーン、ベルリン、スイスのマスタークラスを受講。「コール・ビビッド」ヴォイストレーナー。Hiroshima Bach Soloists、アンサンブルひなた所属。

坪北紗綾香
(編曲・ピアノ)

呉市出身。エリザベト音楽大学修士課程音楽教育分野修了。幅広い年齢層に受け入れられる曲作りの実績があり、作曲とともに、作詞および歌唱も行う。その他、ミュージカルやオペレッタ、合唱曲等の作曲及び編曲多数。現在、エリザベト音楽大学非常勤講師(作曲・編曲・音楽教育)、あきシニアアンサンブル音楽講師。